【実測レポート!】 チェルノブイリから100キロ! キエフの線量は?

ワルシャワの次に行こうと思ってたのがベラルーシチェルノブイリによる汚染が酷かった国の一つです。
…が、ワルシャワのどの旅行代理店に聞いても「無理。大使館行ってもビザ発行してくんないよ」と。去年リトアニアに行った時は日帰りツアー薦められたんですが誰に聞いても無理でした。ビザ発行ルールとか変わったんでしょうか。

気を取り直して向かった先はキエフチェルノブイリから100キロの街です。

寝台列車キエフに向かいます。ヨーロッパでは寝台列車多いんだよね。三段ベッドなので体育座りも腰を丸めないと頭をぶつけるような寝台です。そこで測ったら0.09μSv/h。ポーランドウクライナの国境近くですhttp://youtu.be/bj22QjU7gYc

車掌の手違いで車庫行きの車両に乗っちゃったけど、車両切り離し前に気付いてセーフ。何とかキエフに到着です。

キエフの街は「世界に数ある観光地の一つ」って感じ。街歩きでチェルノブイリの影響を感じることは無いです。平和。面白いのは教会がおとぎ話に出てきそうな形をしていること。西ヨーロッパの教会とは全然違います。同じキリスト教でも、カトリックじゃなくてロシア正教だったんだよね。
(↓こんな感じ)






で、観光地として有名な広場では「僕と一緒に写真撮ろうよ!」とせがむ着ぐるみの人がいる。一緒に写真撮るために100円くらい取るんだけどね。その中で子供の夢をぶち壊すパンダさんがいたのでアップしてみます。








…うん。少し人気が無いとこ行ってもそれはダメだよね。着ぐるみがディ○ニーものだったら大変なことになってます。

他にもハトを触らせてくれる(?)大道芸人とかいて謎でした。鳩マニアにはたまらない国です。






そんなこんなで線量測定です。測ったのは両方世界遺産に登録されてる場所です!
聖ソフィア大修道院→0.10μSv/hhttp://www.youtube.com/watch?v=LsdljO1k_iM&feature=related
ペチェールシク大修道院→0.14μSv/hhttp://www.youtube.com/watch?v=nezTEWTtELs


案外高くないです。チェルノブイリから100キロ程度の割に低線量だったのでレポートとしてはつまんないですか。つまんなくてごめんなさい。でも、低目で良かったです。





街中の線量はそんなもんでしたが、この国に起こった悲劇を直視するための場所があります。チェルノブイリ博物館です。










こんな防護服がお出迎え。一瞬、実際に使ったものかと思ったけど近くに寄っても線量は変わらず。きっと使ってはいないです。きっと。












僕が行ったタイミングからすると1ヶ月以上データが古いものっぽかったけど、「福島第一原発の現状」の冊子も置いてありました。原発による悲劇を経験しただけあって他人事じゃないみたい。











震災前から日本とは深く交流していたようです。原子力による悲劇を受けた国同士という共通点があったためでしょう。





…そして、かなりグロいかもです。アレなんで内容は触れずにリンクだけ。見たい人だけクリックしてください。
http://f.hatena.ne.jp/domoboku/20110914222955




コメントを書ける台帳もあったんだけど、他の観光地より圧倒的に「日本語での書き込み」が多かったです。キエフで日本人はほとんど見なかったけど、タイミング的に多くの日本人の足が博物館に向いたっぽいです。「何か書かなきゃ!」って気持ちも強かっただろうしね。



以上が僕が「キエフで見たもの」だけど、僕の心に一番刺さったのは現地の方とお話したことです。彼は事故当時ウクライナの首都キエフよりもずっと原発に近い場所に住んでいました。その方が言うんです。

「事故からしばらくして、とても深刻な噂を聞いた。数千万人が放射能で死ぬという噂だ。私は故郷から逃げた。私と同様に移住した人もいたが、その地に留まった者も多かった。 事故から25年も経ったが、噂のように数千万人も死ぬ事は無かった。
何故私は故郷を捨ててたのか今でも考えることがある

その方がどんな経緯で移住したのか、どのくらいの汚染濃度だったのかはわかりません。彼がその地に残っていたらガンになっていたかもしれません。ガンにならずに幸せな生活を続けていたかもしれません。


彼は一生、あの時の判断について自問自答し続けるのでしょうか…

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次回はキエフより空間線量が高い都市に行きます。アナタの憧れのあの街も、実は○○によって線量が高いのです…